あなたは「失敗」をしたことはありますか?
自分や他人の失敗を「大丈夫だよ」と許すことができるでしょうか?
私はずっと、自分の失敗も他人の失敗も、許すことなんてできないと考えていました。
そもそも、日本という社会は、
- 早くから良い学校に通えるか
- 新卒で良い会社に入社できるか
- 入社したら最短で出世までいけるのか
こういう生き方が当たり前なんだと感じていました。
だからこそ子どもを生むことが怖くなったり、失敗することが怖いとずっと感じていました。
そんな私が子育てと仕事の両立をしてみて、失敗について考え直したことを、この記事で伝えたいと思います。
私と同じように「失敗」に悩む方の参考になれば幸いです。
私にとっての失敗は「誰かと比べること」から始まっていた
そもそも「失敗」とはなんでしょうか。
かつての私は「誰かと比べて自分が劣っていること」は全て失敗なのではないか、と考えていました。
誰かと比べて自分が嫌になる
小さな頃から、とにかく負けず嫌いでした。
1番になれないものがあれば、遊ぶ時間を削って1人練習をすることも。
自分の生きている小さなコミュニティの中で、
1番になれない人なんて、大人になっても活躍できない…そんな風に考えていました。
成長するにつれて、すごい人にたくさん出会うようになりました。
自分の努力くらいでは追いつけない人もたくさんいます。
どんどん自分を追い抜いていく人たちを見て、
「なんて自分はダメなんだろう…」と感じていました。
「自分もあんな風になりたい」と願いながら、彼らと自分を比べては、その差に愕然としてしまい、どんどん自分を嫌いになっていった。
それで、さらに自分に自信をなくし、人と話すことがより苦手になるという、アリ地獄のような負のスパイラルに陥ってしまっていたのだ。
自分に厳しすぎると、常に「できない自分」「ダメな自分」だけと向き合うことになる。
そんな自分に嫌気がさして、「こうしてはいけない」「こうしないといけない」と、自分を縛りつけるようになる。
これはあなたの存在自体を否定する行為であり、それが続くと、自分で自分を壊してしまうことになるのだ。
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自分よりよく出来る人を認めたくなかった
人と比べてダメな自分に気づくようになると、自分を守るために、挑戦する人を素直に応援できなくなる自分に出会いました。
自分よりうまくいく人が増えると、ますます自分がダメだと思われるのではないかと不安だったからです。
こうして私は、誰かのものさしで自分を判断して、自分の人生なのに、誰かのために生きてしまっているような空しさを感じていました。
挑戦して失敗したときの心の傷を軽減しようと、人は成功者を非難することがよくあります。
成功したい、心の底から羨ましいと思う未処理の感情が、「成功者はみんな汚い奴らだ」というふうに歪んだBを作り、「自分は成功しなくていい」という間違った自己肯定をしてしまうのです。
つまりこの悩みを抱えている人は、自分の人生を始めない「傍観者」を演じているだけなのです。
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仕事をして、子育てをして、失敗の大切さに気がついた
それでも子どもを生むまでは、比較的「成功している」生活を送れていました。
勉強でもスポーツでも賞を取り続けていましたし、有名企業に就職して、幹部候補と言われるくらいには結果を出してきました。
「私はちゃんと結果を出せている」ということが安心でもあり、1つも失敗できないという不安にもなりました。
そんな私の不安定な気持ちは、子育てをきっかけに、ガラリと変わりました。
過去の成功なんて通用しない世界
子育てでは、できない自分にたくさん出会いました。
これまで自分の生きてきた世界では、ある程度、努力をすれば何とかなるようなことがほとんどでした。
ところが、子育ては努力ではどうにもならない世界です。
教科書通りでは進まないし、聞いていた話と違うと感じることもほとんどです。
何かうまくいかないことがあるたびに、「しっかりしなさい、母親でしょ!」という言葉が飛んできて、育児ができないダメな自分がすごく嫌になりました。
自分のことも、育児のことも嫌で嫌でたまらなくなって、投げ出したくなる気持ちがたくさんありました。
そんなダメな自分を「大丈夫」と励ましてくれたのは、他でもない、まだ生まれたばかりの息子です。
私が落ち込んでいる時も、少し元気な時も、息子は変わらずのびのびと成長してくれました。
教科書通りの育児ができなくても、他のお母さんたちと比べたりしなくても、子どもはちゃんと育ってくれる。
当たり前のことかもしれませんが、このことが私の心をすごく軽くしてくれました。
1度うまくいかなくても、それは失敗ではない
子育ては失敗の連続です。
子ども自身、初めての寝返り、つかまり立ち、1人歩きなど、たくさんの失敗を経て、できるようになっていきます。
うまくいかなかったからといって、子どもは諦めたりしません。
どうやったらうまくいくのか、子どもなりに考えて、もう1度挑戦して、できるようになるのです。
私自身も、失敗の連続でした。
特に育休から明けて職場復帰をする時の自分は、とんでもなく勘違いだらけで、思い出すのも恥ずかしいくらいです。
ですがこの経験を通じて、働くこと、子育てをすること、いろんなことに気づけました。
子育てをしながら働く経験をしなければ、昔のように勘違いをしたまま、出世して、今の私と同じような境遇の人を傷つけていたかもしれません。
失敗をしたからこそ身を持って体験したことは、きっと未来の私の糧になると感じています。
誰かと比べて評価することが人生ではない
自分の人生をどのように生きていくか考えている中で、「そもそも比較とは何か」を考え直してみました。
私の人生は、誰かと比べては、優越感に浸ったり、落ち込んだりする日々でしたが、そもそも「比べる」ということ自体をどこかで勘違いしていたのかもしれません。
時に誰かと比べることが大切なこともありますが、不必要に誰かと比べて落ち込んだりしないように、これからの人生をしっかりと生きていきたいと思います。
失敗を怖がらない自分に。少しずつ前を向く
「失敗をしてもいい」と言うのはまだまだ怖い私ですが、それでも子育てを通じた失敗と、失敗から成長につながっていく経験を通じて、少しずつ、失敗に対しても前向きな気持ちになれています。
もしもあなたが同じように、失敗に対して恐怖感を感じているのであれば、「これは成功に向けた過程の1つだ」と考え方を変えて、いろんなことに挑戦してほしいなと思います。
成功者とは、失敗から多くのことを学び取って、新たに工夫した方法で、再び問題に取り組む人間のことである。
この記事が、あなたの気持ちを少しでも軽くする手助けになれば幸いです。