プレゼンの原稿を考えるとき、以下のような悩みを抱えることはないですか?
目的や伝えるべきことが明確になっていないまま原稿を作りはじめてしまうと、何を伝えたいのか分からないプレゼンになってしまう危険があります。
どうせプレゼンを行うのであれば相手が「確かに!」と思ってもらえるような原稿を書きたいですよね。
この記事では、プレゼン原稿の書き方について、プレゼンセミナーなどで実際に私が説明を行なっている内容を抜粋して、お伝えしていきたいと思います。
- 相手が何を求めているのか調べる
- ゴールに向けた道筋(アウトライン)を考える
- アウトラインを深掘りする
- 主張を支える資料を探す
プレゼン相手が何を求めているのか考えよう
プレゼンスキルを向上させて「できる大人」になろう!|事前準備のポイントでは、プレゼンは「相手が納得する内容にすることが大切」と説明しました。
プレゼンスキルを向上させて「できる大人」になろう!|事前準備のポイント
原稿を作成する場合においても「相手がどんな答えを求めているのか」を考えることが大切です。
例えば「相手にパソコンを売る」ことが目的のプレゼンであれば、相手がどんなパソコンが欲しいのか考える、
「上司に新しい商品を提案する」ことが目的のプレゼンであれば、会社としてどうなったら嬉しいのか(=新規顧客を獲得したい、など)を考える必要があります。
プレゼンの前に、相手に話を聞ける機会があるのであれば、事前に聞いてみるというのも手だと思います。
大手企業の営業では、実際に提案する前に顧客にヒアリングすることも多いです。
プレゼンのゴールに向けたアウトラインを考える
相手の求めることがわかったら、どうやって相手の答えにたどり着くか、アウトラインを考えます。
こうすることで、余計な道にそれることなく、内容を考えることができるようになります。
上司に新しい商品を提案する、という例で考えてみましょう。
- 現状の分析
- 問題の深刻度
- 改善提案
- 改善した先のメリット
わが社では20〜30代の顧客が少ない
このままでは20年後には顧客が減り売上が減少する
〇〇という商品を販売する
20〜30代向け商品〇〇によって新規顧客が増える
このように、どんな順序で話せば上司が納得できるのかを考えて、話す順序を考えてみるようにしましょう。
最初のうちは、テンプレートを作ってみることもおすすめです。
例えば上記の例であれば、以下の4つの構成で作成しています。
- 現状の分析
- 問題の深刻度
- 改善提案
- 改善した先のメリット
今どんな問題が起きているのか
この問題を放置するとどんな影響があるのか
問題を解決するために何をするのか
問題を解決するとどんな良いことがあるのか
かた苦しい例を使ったのでピンとこないかもしれませんが、「夏までに5kg痩せる」のような身近な例でも当てはめることができます。
- 現状の分析
- 問題の深刻度
- 改善提案
- 改善した先のメリット
去年から5kg体重が増加した
このままだと夏に水着が着れない
毎日筋トレをする。過去に同様の方法で痩せた経験がある
家族でプールに行けたら一夏の思い出ができる
プレゼン内容のアウトラインを深掘りする
アウトラインが書けたら、内容を補足していきます。
初めて話を聞く人の気持ちになって「なぜ?」と疑問に思うところを中心に、理由を深掘りするようにしていきましょう。
先程の「上司に新商品を提案する」例で考えてみます。
「わが社では20〜30代の顧客が少ない」
↓ なぜ?
「40〜50代向けの商品が主力商品だから」
↓ なぜ?
「TVや口コミでの顧客獲得をしてきたため、TVを観る世代の顧客が多い」
このように「なぜ?」を繰り返していくことで理由づけがしっかりとできるようになり、相手の納得度もアップします。
分析の深さについては、聞き手のレベル感や、プレゼンの時間によって変えていくようにしましょう。
例えば、会社の上司向けのプレゼンであれば、会社の現状についてはそれほど深く説明をしなくても、十分に内容を理解している可能性が高いです。
この場合、商品を導入したらどうなるか、に時間をかけた方が、より納得度の高いプレゼンができるようになりますね。
やはり、根幹にあるのは、相手が何を求めているのかをしっかりと考えるということです。
プレゼン内容を肉付けするうえで必要な情報を調べる
内容の深掘りを行なったら、必要な情報・資料を集めるようにしましょう。
どんな原稿にも言えることですが、全然関係のない人が話すことよりも、その道のプロや経験者が話すことの方が説得力が増すと言われています。
先程の「上司に新商品を提案する」例であれば、
・20〜30代の商品販売動向に詳しい専門の方の意見
・20〜30代に行ったアンケート調査
などがあると「確かに商品が売れそうだな」と判断できる材料になりますよね。
深掘りをした内容について必要に応じて本やインターネットなどでリサーチを行い、適切に引用するようにしましょう。
必要な情報を調べている中で、複数の資料が見つかることもあると思います。
そんなときは、情報を比較して、適切な内容のものを選ぶようにしましょう。
比較とは何か|判断基準を持つことで自分や相手のことが理解できる
情報の引用にあたっては、出典をしっかりと明示する必要があります。
また、引用元の主張をねじ曲げて解釈して利用しないように気をつけましょう。
引用元を明示する上でのポイントは以下の通りです。
- 本などのタイトル・URL
- 著者・肩書き
- 発行年月日
プレゼン原稿の全体を見て不自然な流れがないか再確認する
プレゼン原稿を書いていくと、だんだんと余計な話が混ざってきてしまったり、途中から違う話になってしまうことがあります。
書き上げた原稿については、しっかりと読み直し、自分の言いたかったことが十分に伝わっているか確認するようにしましょう。
スピーチ練習を兼ねて、声に出して読んでみることをおすすめします。
プレゼンスキルを向上させて「できる大人」になろう!|事前準備のポイント
まとめ:プレゼン原稿は目的とアウトラインが大切
プレゼン原稿を書いていくと、だんだんと自分の言いたいことを伝えたい気持ちが出てくることがあります。
ですが、冒頭でも伝えた通り、大切なのは「相手に伝えたいことがしっかりと伝わる」ということです。
相手に1番に何を伝えたいのか考えて、原稿を考えるようにしていきましょう。
この記事で説明した、プレゼン原稿を考える順序についておさらいします。
- 相手が何を求めているのか調べる
- ゴールに向けた道筋(アウトライン)を考える
- アウトラインを深掘りする
- 主張を支える資料を探す
みなさんのプレゼンスキルが向上することを願っています。
